ダムの一年
【春】
笹ヶ峰ダムは標高1,200mに位置しているダムなので、3月中はほぼ毎年雪に埋もれています。4月になると山の雪が少しずつ解けてきてダムに流れこみ、たまり始めます。
4月の中旬頃には、ダムからの放流も始まり、田んぼの代かきのためにも水が使用されます。
ダムからの放流は続きますが、暖かくなるにつれて山の雪解け水も増えてくるのでダムの水の量はどんどん増えていきます。
【夏】
6月になるとダムには雪解け水や雨水が流れこみ6月中にダムは満水状態になります。
7月中旬の梅雨が明ける頃にちょうど稲の穂が出始めますが、この頃稲は一番水を必要とします。
干天が続くので関川の水の量もかなり少なくなってくるためダムからの放流が本格的に始まります。
7月末から稲刈りが始まる8月末までダムの水はどんどん放流されます。
【秋】
ダムの水は発電に使うためだけになりますから、ためる量は100万トンぐらいで十分になります。
この時期は台風シーズンでもありますが、洪水吐よりも水位が低い状態であれば、大雨の時の川の水がダムの中にたまることもあるので関川に流れ出す洪水を防ぐこともあります。
【冬】
この時期は雪に覆われていて、多い年には5mも積もるのですが、川の水もわずかながら常に流れ込んでいます。
ダムの表面は1月~2月は凍結状態になっていますが、発電のための放流は続けられます。